叱らない子育てを考える。躾に怒りの感情は必要か?

叱らない子育て、という言葉をよく聞くようになりました。
少し検索するだけで、「叱らない子育ては危険」や「落とし穴が」など、ネガティブな意見も散見されます。
「叱らない子育て」は本当に危険なのでしょうか?実際に、長女を4歳まで育てた経験から私個人の考えをまとめてみます。

目次

1. 「叱らない子育て」とは?
2. 間違った「叱らない」への認識
3. 正しい「叱らない」とは?
4. 時には叱ることも必要?
5. まとめ
6. 追記。下の子出産でガミガミ期へ

1. 「叱らない子育て」とは?

「叱らない子育て」の提唱者を調べたのですが、はっきりとはわかりませんでした。有名なのは、尾木ママかと思います。

「叱る」よりも「褒める」ことが子供を伸ばす、という内容。
叱りたくなる場面で、お母さんは一度感情を抑え、子供の行動とその理由を考える。その上で、少しでも褒められる部分があれば褒める。

確かに子供をよく観察してみると、その行動一つ一つにはいつでも本人なりの「理由」が伴っています。例えば、赤ちゃんが箱ティッシュからどんどんティッシュを引き出してしまうのは「好奇心」があるから。次々に出てくるティッシュが面白くてどんどん出していく。そこに悪意はありません。
このような「面白そう」「やってみたい」という好奇心が、子供の行動理由のほとんどを占めるのではないか、と子育てするうちに感じてきました。
結果、親にとってはそれが「困ったイタズラ」であっても、理由が「好奇心」である場合、本当に叱ってやめさせてしまっても良いのでしょうか?
そうやって叱られた子供はその無邪気な好奇心を否定されたと感じ、伸び伸びと成長できなくなってしまわないでしょうか。

2. 間違った「叱らない」への認識

一部の保護者は「叱らない子育て」を、子供の行動を全て許容し放置することだと勘違いされているのではないかと思います。「叱らない」という言葉だけが一人歩きしている印象です。
子供が間違ったこと、悪いことをしたときに何も言わず放置すると、善悪の判断が出来ない大人になってしまいます。その結果、他人に迷惑をかけてもそれに気付くことができません。そして、善悪の判断を大人になってから学習しようとしても、子供のときに学ぶよりも難しく、時間もかかります。
だからこそ、幼少期の教育というのは大事なのです。

3. 正しい「叱らない」とは?

では、正しい「叱らない子育て」とは一体どんなものなのでしょう。
私は「感情を抑え」、根気よく「説明する」ことだと考えています。
子供がイタズラをした時は、カッとなってつい強く叱りたくなってしまいます。そうなる前に、一度感情を抑え、子供の年齢に合わせた言葉を選び、どうしてダメなのか何が悪いのかを説明します。さらに、悪いことの指摘だけでなく褒められる部分があれば褒める。
例えば、壁に落書きをしてしまった子供に対しては
「絵が上手ね。だけど、ここは絵を描いていい場所じゃないから、もう描かないでね。次は紙に描いてね。」
と、絵を褒めつつ、どうしてダメなのか、次はどうしてほしいのかを伝える。そうすることで、「絵を描くことは良いこと」「壁に描くのはダメなこと」「紙にだったら描いてもいいこと」を子供も理解することができます。

実際に私が実践してみた結果、0〜1歳の最初はすぐ納得できないようでしたが繰り返し言い聞かせるうちに段々と理解し始めました。4歳になる今では自分から「これはこうだからダメだよね」「お母さん、これはダメでしょ」と自分で判断でき、大人に対しても悪いことを指摘するようにまでなりました。自分で判断できたときは、その都度褒めるようにしています。
子供は親の真似をするものですから、娘も大声を出して怒ることは滅多にありません。(寝ぐずりのときは大声を出します)

ですが私も人間なので、ついカッとなって大声で叱るときもあります。そのときは、こちらが落ち着いてから「さっきは大声で怒ってごめんね」「これは良かったよ、でもここはダメだったね、次はこうしようね」と後からこちらの非を謝罪し、再度良いこと悪いことをお互い確認するようにしています。
親も人間なので、たまには感情的になる。でもそれは本来よくないことである、と子供に教えるためでもあります。
また、親の方針がブレると子供も混乱してしまうので、親が間違ったときは素直に謝ることが大事だと考えています。
うちの子供の場合は、親が謝ると「いいんだよ」と許してくれます。「優しいね」と褒めると嬉しそうで、すぐ仲直りできます。

もちろん、私も1人の子供に対してしか試していないので、全ての子供に通用するとは限りません。まだ生まれて間もない息子にも、この「叱らない子育て」を試してみようと思います。

4. 時には叱ることも必要?

これは我が家の方針ですが、怪我をする、させてしまうような危険なことをした時にははっきりと叱るようにしています。
いつもより大きい声と真剣な顔で、ダメなこと、どうしてダメなのか、次からはどうしてほしいのか、を伝えます。普段叱られない分、戸惑いの表情もみられるかもしれませんがメリハリをつけて絶対にダメなことを知らせるのは大事だと考えています。

5. まとめ

私個人が捉えている「叱らない子育て」についての簡単なまとめです。

  • イタズラに対して感情的にならず丁寧に説明する
  • 褒められるところは細かく褒める
  • カッとなって怒ってしまったら後から謝る
  • 危険なことはしっかり怒る

「叱らない子育て」を実践する中で、子供はとても素直で柔軟、そして論理的な生き物だと感じました。教えたことをすぐに吸収し、少しでも矛盾があると鋭く指摘することがあります。矛盾についても、「こういう時はこうなんだよ」としっかり筋を通して説明しなければ納得しないので、こちらの説明能力が鍛えられてきた気がします。
「叱らない育児」というより「説得する育児」だと思っています。(が、これが通用するのは相手が女児だからかな、とも感じています。)

「説得する育児」は、会社の新人教育にも応用できます。大人も叱られると反発しますし、褒められると嬉しいですよね。大人も子供も根本は同じということです。
現在、一定年齢以上の大人達は厳しく怒られ、また抑え付けられて育ったと思います。昔は学校での体罰も当たり前でした。そうやって育った私たちなので、叱らずに子供や新人を教育するのは難しく感じるかもしれません。だからといって、自分の子供達のことも怒りでコントロールしようとして良いのでしょうか?
これから先の時代、厳しく叱られず、褒められて伸び伸びと育った子供達がどんな社会を築くのか、私はとても楽しみにしています。

追記。下の子出産でガミガミ期へ

1人を育てていたときは、偉そうにも上記のようなことを考えていましたが、下の子出産と同時に頻繁に叱るようになってしまいました。(2018年7月現在)
下の子がいるため上の子と1対1で向き合えず、また下の子の世話で心に余裕がなく、つい今までは怒らなかったことでも怒ってしまう、という状態に陥っています。
「ついカッとなってしまう」ことが増えたな、と気がついたことから、どうしたら「叱らない育児」へ戻れるのか、また試行錯誤したいと思います。